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2008/2/9

物事が思うように運ばないのは世の常だとは思いますが、実際事態に直面するとやはりイライラしてしまいます。
先週某有名家具屋Iに配達を頼んだんですが...来やしない...。
電話で押し問答した結果、結局自分でトラックを用意して明日取りに行く事になりました。
NYではお客さんの意向が優先にはならず、店の利益が第一優先なんですね。
「酷い」の一言です。
もうこういう時には自分の好きな事をして気を紛らわすのが一番。
僕には音楽がありますので、簡単っす。

と言う事で、昨晩就寝前何気にピックしたジャック・ブルースのこの1970年発表のアルバム聴いていました。

1 . Over the Cliff
2 . Statues
3 . Sam Enchanted Dick
   Medley: Sam's Sack/Rill's Thrills
4 . Born to Be Blue
5 . HCKHH Blues
6 . Ballad for Arthur
7 . Things We Like

   Sample ♪

いや~、昨晩聴いて以来結構ハマッてしまいました。
(その昔、最初に聴いた時は好きじゃなかったんですけどね...。)
子供を学校へ送っていく時も、車の中でず~っと聴いていました。(これ書いてる今も聴いてます。)

このアルバムは発表の2年前(クリーム解散前の1968年10月)にジョン・マクラフリン(ギター)、ディック・ヘックストール・スミス(サックス)、ジョン・ハイズマン(ドラム)と共に録音されたジャズ・アルバムです。

何で「ジャズ」?

と言う気になってしまいますが、当時のジャックの微妙な精神的葛藤の賜物なんだと思います。
クリームでエリック・クラプトンはブルースを演奏している心算でいたのに対し、残りの2人ジャックとジンジャー・ベイカーはジャズを演奏していたと言うズレ...。
更にジャックはジンジャーとのジャズに対する考え方相違を発言していました。
物事が自分の思うように行かないのは世の常ですが、ジャックは当時可也フラストレーションが溜まっていた事だろうと想像できます。(クリームの成功と共に発生した雑多な問題もあったでしょうし...。)
「よし!じゃあ、本当のジャズってもんを見せてやろうじゃん!」って言ったかどうかは知りませんが、そんな意気込みでこのセッションをしていたのじゃないでしょうか。
ここにはEB-3でブリブリとロックしていたジャックのベース・サウンドはありませんが、ウッド・ベースをアグレッシブに演奏するジャックの姿を捉えることが出来ます。
クリームのようにメンバー間に緊張感はあるものの、演奏しながらお互い目が合った時にニカッと笑みがこぼれるような、どこかリラックスし雰囲気もあります。
それはつまりアルバム・タイトルの Things We Like と言う事なんだと...。
「これ、好きなんだよね~。」ってニコニコしながらジャックが演奏しているのが目に浮かぶようなんですよね。

このアルバムは縦から聴いても横から聴いても「ジャズ」なんですが、ロック畑の人達の演奏のせいか多分にロック的だと思います。
特にジョン・ハイズマンのドラムに僕はそれを感じます。

良い悪い、好き嫌い、は別にして、ジャック・ブルースの精神的変遷を垣間見れるようで非常に意義深い作品だったのではないかと思います。
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Iって
IKですか?

家もこの間のデリバリーの時、ちょっとトラブルありましたよー。
デリバリーの前の日に配達時間について電話があるはずだったのにないからデリバリーの会社(Iから委託されている)に電話したら、家のデータが入っていない!と言われたノーーー!!で、次の日の朝早くに電話した所、家のデリバリーの品物は彼らの倉庫にあるけれど、Iからのペーパーワークがファックスされていないからリリースできない、と言われ、Iに電話したり、デリバリー会社に電話したりをいろいろした末、その日の夜にけっこう遅くだけれどもって来てもらうことができました。

なんか納得いかない出来事でありました。。。。トラック借りて行くとなったら大変ですねー。荷物を自宅の階まで持ち上げなくてはならないし。デリバリーだと3階まではただで持って上がって来てくれるので、その部分は助かります。

あと今日の午後は荷物もって来て頂き、感謝!であります。

Ciao!
しゅうこ 2008/02/10(Sun)13:15:43 編集
Re:Iって
>IKですか?

そうです、そうです、そのIKです。
しゅうこさんもトラブリましたか。
いや~、あそこは強気ですよね。お客さんの立場とかは全く考えていない。
昨日荷物を取りに行ったときも、可也激しく言い合いをしている人達を見かけました。
聞いていたら、受取人が商品が全部配達されていないのに気付かないで受領のサインをしてしまったらしいんですね。
だからIK側は滅茶強気で「サインしただろう。」の一点張りでした。
僕はもしかしたらここでまた家具を買うことがあるかも知れないけど、二度と配達は頼みません。
【2008/02/12 01:50】
ジャックと金の木
これがクリーム在籍時に録音されていたとは驚きでした。今回、ライナーノーツを読んだのですが、凄く面白かったです。どうやらクリームで裕福になったので、思いっきり、やりたいことをやってやろうということだったらしいです。(彼とピートブラウンがクリームの作曲していて印税がたくさん入ったらしい。)このアルバムで演奏されているジャックの曲は彼が11才のときの作品だそうです!初めはトリオ編成の演奏を想定してアレンジされていたのが、一日目の演奏を終えて車(ジャケットに写っているフェラーリ)で家に帰る途中でギターとアンプをぶら下げて歩いているジョンマクラフリンに出くわし、声をかけると、仕事の帰りで元気なく、”どうしたんだ?”と訊くと”実はトニーウイリアムスから仕事のオファーを受けたんだが、渡航するお金が無いんだ。””じゃあ、僕がやってる録音に参加しないか。そのお金で渡米すればいいじゃないか?”それで二日目から参加したんだそう。なんともお人よしというか、いい加減というか。このあたりがジャズしてますね。のちにジャックもトニーのLifetimeに参加してジョンと演奏することになるのですから、ストーリー展開として面白いですね。さて演奏面ですが、そもそもジンジャーがジャックは"too busy"だと言っていつも文句言ってたんでした。俗に”走る”と言いますが、この音楽的解決法は簡単で同じ走る傾向大のドラマーと組めばいいのです。ジョンハインズマン、この人ビジーです。ここにも面白い伏線があるんですが、グラハムボンドのバンドにいたとき文句を言ってジャックを追い出したのがジンジャーで、そのあとジンジャーの代わりにはいったのがジョンハインズマン。

録音は三日で終わり、その後オクラ入り。(クリームの人気絶頂期に会社はたぶん、ビビッた。)ジャックのソロ第一弾”Songs For A Tailor"の評判を確かめてから二弾目として出したらしい。”なんで発売まであんな時間を要したのか解からない。”と言ってるジャックは呑気な天才か?
このアルバム、ジャックとジョンのハシリを聴くためにある?
ミスターT 2008/02/12(Tue)10:58:37 編集
Re:ジャックと金の木
>このアルバムで演奏されているジャックの曲は彼が11才のときの作品だそうです!

それは驚きです!
11歳ですか~。家の息子と同じ年齢だ...。
グレッグ・レイクが「ラッキーマン」を書いたのが12歳の時らしいです。
才能とは「早熟な事」も大いに含みますね。

このアルバムの2曲目までジョン・マクラフリンのギターが入っていなかったので、何でかな?と思ったんですが、こんな経緯があったんですね。
ジャックも人が良いですね。
納得です。

ダメだしはジンジャー・ベイカーから出ていたんですか。
なるほど。
まあ、どっちもどっちと言う気がしますが(笑)

>このアルバム、ジャックとジョンのハシリを聴くためにある?

そうですね~、勢いと言うか、クリームとは一味違うぶつかり合いと言うか...。
【2008/02/13 04:02】
スーパーセッション
いやあ、笑いました。言われてみれば、ジャックとジンジャーまさにどっちもどっちですね。クリーム結成前のやり取りは本当に笑ってしまいます。エリックは二人の因縁、犬猿度を全く知らなかったんですからね。
それはともかく、このレコード68年当時発売されてたら、英国版スーパーセッションでしたね。モビーグレープのグレープジャムが1-2月。それに参加したクーパー、ブルームフィールドの”スーパーセッション”がその四ヵ月後なんだそうです。アルクーパーとマイクはオレ達もやろうぜと計画したんだと思います。新装版のグレープジャムにはMJQの"Bag's Groove"というジャズの有名曲も入っていました。ジャックのアルバムの"Sam's Sack"もミルトジャクソンの曲。偶然かも知れませんが、こちらも聴けば聴くほどに味の出てくる渋いスーパーセッションですね。
ちなみに最新号のDown Beatにジョンマクラフリンのインタビューがありました。彼も65才だそうです。好きだったギタリストを訊かれて、クラプトン、ベック、ジミヘンの他にレスリーウエスト、ニールショーンを挙げているのが面白いなと思いました。
ミスターT 2008/02/14(Thu)13:12:12 編集
Re:スーパーセッション
>エリックは二人の因縁、犬猿度を全く知らなかったんですからね。

だから辛かったんでしょうね~。間に挟まれて。

モビー・グレイプの「グレイプ・ジャム」は聴いていません...。
う~ん、聴いてみたい。

ジョン・マクラフリンの好きなギタリストはみんなロック畑の人達ですね。
ジャズに分類されながらも、何処か普通のジャズ・ギタリストと一線を画しているのはそんなところかもしれないですね。
ジャズを演奏しながらロックを鳴らしていた、と言った所でしょうか。
【2008/02/17 11:26】
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