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2008/1/5

と言う事で、今年は「猫年」、いや「ねずみ年」ですね。
我が家の長男は年男。
今年でもう12歳になります。
う~ん、とすると僕はもう12年も父親業をしているのか....。
どおりで年を取ったと感じる訳だ。

では、では、しんみりは止めて今年の聴き初めです。
アル・スチュアートの1976年のこの傑作。
実際に十二支に存在しない「猫年」がタイトルになってるんですが、アルの優しい声によって歌われる数々の物語が、プロデューサーのアラン・パーソン独特のメロウで透明感のあるサウンドで包まれていき、聴くものに何ともミステリアスなムードを与えてくれます。

素晴らしい。

1 . Lord Grenville
2 . On the Border
3 . Midas Shadow
4 . Sand in Your Shoes
5 . If It Doesn't Come Naturally, Leave It
6 . Flying Sorcery
7 . Broadway Hotel
8 . One Stage Before
9 . Year of the Cat

19世紀初頭のイギリスの首相だったLord Grenvilleをタイトルにした「Lord Grenville」でアルバムは幕を上げます。
僕は世界史に疎いのであまり多くを語れないんですが、この曲はLord Grenvilleが批判していた「スペイン独立戦争」を題材にしてるのかな?と...。

そして、激しいピアノのビートによって導かれる「On the Border」もスペインの国境が舞台になっていて、このアルバムの異国的な雰囲気をこの2曲で印象付けています。
スペイン=フラメンコ=スパニッシュ・ギター、みたいなステレオ・タイプ的なアレンジが施されていますが、個人的にこの曲でこれは「あり」ではないかと思っています。

さらに3曲目の「Midas Shadow」も舞台がスペインのホテルに設定されていて、この頃アル・スチュワートがスペインに興味を持っていたのではないかと想像させられます。

と言う事は4曲目の「Sand in Your Shoes」の一節

So it's goodbye to my lady of the islands

もスペインの諸島の事なのかな?なんて考えてしまいます。


更に、アル・スチュワートの代表曲と言って良い「Year of the Cat」。

On a morning from a Bogart movie
In a country where they turn back time
You go strolling through the crowd like Peter Lorre
Contemplating a crime

ここで歌われてる In a country もスペインなのだろうか?と...。
僕は何となくイタリアのヴェニスを想像していたんですけど。

「Bogart movie」と歌詞にあるんですけど、同じくここに登場するPeter Lorreがハンフリー・ボガートと共演してる映画に「マルタの鷹」と「カサブランカ」があるんですね。(他にもあるかも知れないけど、僕は知らない。)
どっちの映画の事を言ってるのかな?と思ったんですが、

Contemplating a crime

という箇所から、きっと「マルタの鷹」の方ではないかと僕は思うんです。この映画は探偵映画(正しい言い方かな?)ですから、「crime」と言う言葉がそのものずばりなんですね。


ピーター・ローレとボギー

でも「カサブランカ」でのピーター・ローレの役どころはなんだったけな?とふっと思っています。
もしかしたら、怪しい役だったかな?すっかり忘れてしまった...。

僕はこの曲の歌詞の

She comes out of the sun in a silk dress running
Like a watercolour in the rain

と言う部分が大好きで、この曲の音と共に僕のイメージがここに凝縮されています。
と言うか、アルバム全体がこの雰囲気ですよね。

a watercolour in the rain

う~ん、素晴らしい。

存在しない架空の「猫年」に繰り広げられる物語。
現実なのか、幻なのか...。
何度聴いても、溜息の出る名曲ですね。

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無題
見栄っ張りなのでこのアルバム大好きです、とはいいたくないのだが包み込むような曲と音色が良きで、いっぱい聴いたアルバムです。アラン・パーソンの表現する音世界が私に摺りこみされているみたい。このブログ見て久しぶりに聴いたけどいいとか悪いとか名作駄作なんていう問題は関係なしの心地よい音楽。1曲目の終わり際、ohnoと歌うところや4曲目のislandって言うてはるとこなんか、かなり上質なjhonの物まねっぽくてかえって嬉しい。摺りこみ恐るべし。私の音色の基準は一生ここら辺にあるんだな。相変わらず理屈っぽくて、自己アピールっぽいコメントでごめんなさい。再会楽しみにしてます、体調は万全にてお願いします。
syd 2008/01/11(Fri)22:15:24 編集
Re:無題
いや~、sydさんお久しぶりのコメント有難うございます。

>1曲目の終わり際、ohnoと歌うところや4曲目のislandって言うてはるとこなんか、かなり上質なjhonの物まねっぽくてかえって嬉しい。

う~ん、気付きませんでした。
聴きなおしてみます...。

>摺りこみ恐るべし。私の音色の基準は一生ここら辺にあるんだな。

ご存知のように僕も同じになんですが、でも客観的に見てもこの時代(60年代~70年代...ちょっと長い期間設定?)のロック、ポップ、は良質の音を作り出していたと思います。

>相変わらず理屈っぽくて、自己アピールっぽいコメントでごめんなさい。

いえ、いえ、どんどんやってください。
それの方が面白いです。
【2008/01/11 23:40】
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ジョン・レノンから影響を受けた、
自称、シンガー・ソングライター...。
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