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2007/10/3

この間日系の古本屋さんで数年前の音楽雑誌を数冊購入。
その中の1冊にイエスの特集記事があった。
基本的にイエスと言うバンドの歴史にちょっとした考察を加えただけのものだったんだけど、この記事を読んで初めて知った事などがあってそれなりに楽しめた。
そして早速昨日イエスのCDを何枚か携帯して仕事に出動。
その中でも、この1994年の作品を久々に聴いて色々と感じるものがありましたわ~。

このアルバムが発売された当時僕はCD屋で見かけて、「えっ、イエスってまだやってたの?」と正直思ったんだよね。
殆ど ”ロンリー・ハート・イエス”には興味が無くなっていたので、当然その時は購入せず。そしてその後もイエスの新作を見かける事があったけど、大した興味を感じる事もなく数年が過ぎ去ってしまいました。

あれは今から4~5年前だったかな~?
ある日マクドナルドで朝飯を食べてる僕の耳にジョン・アンダーソンの爽やかな歌声が入り込んできたんだよね。
そしてそれと同時に「どう考えてもスティーブ・ハウ」と言うスライド・ギターの音も...。
「おおっ、これはもしやイエスではないか?
う~ん、音に奥行きがあるし結構良い曲だな~。一体どのアルバムに入ってるんだろう?」
と言う事で暫く追っていなかったイエスのアルバムをその時数枚購入してみた。
その中の1枚が他でもないこのアルバム。
しかしながら唯一この作品だけに嫌悪感を覚えて、ず~っと聴いていなかったんだよね。
もうのっけからドラムとベースの音がダメだったな~。
(今はさほど気にならないんだけど...。)
同時に買った他のアルバムではベースなんて明らかにクリス・スクワイヤーの音で「イエス」って感じだったんだけど、この作品だけ誰が弾いていても良いような音なんだよね。
ドラムにしても同じ印象だった。
プロデュースはトレヴァー・ラビンだし、これはもう「イエス」と言う名の「トレヴァー・ラビン」のソロ・アルバムに近いんではないかと...。
で、この音楽雑誌にこのアルバム前後でジョン・アンダーソンとトレヴァー・ラビンの間に確執があった事が記されていたので、合点がいったんだよね。
ジョン・アンダーソンには「イエス」と言うバンドをデビューからここまでに育て上げたという自負があっただろうし、トレヴァー・ラビンには時代とともに減速しつつあった「イエス」を再浮上させたのは自分の力によるものだと言う意識もあったのだろうからね。

そしてここで興味深く思えるのが、「Walls」と言う曲。
これはスーパー・トランプのロジャー・ホッジソンとトレヴァー・ラビン、そしてジョン・アンダーソンの共作という事になっている。
う~ん、何故にロジャー・ホッジソンが登場してくるのか?
ロジャー・ホッジソンって線の細い高音のヴォーカルの人なので、僕は以前からジョン・アンダーソンにちょっと似てるな~と思っていたんだよね。
これはもしかして、トレヴァー・ラビンがロジャー・ホッジソンをヴォーカリストとしてバンドに入れようという企みがあったのではないでしょうか?
そしてバンドを「イエス」と言う名前でやるか、または「シネマ」と言う名前でやるか、そんな葛藤があったのではないかと想像してしまいます。
結果的にジョン・アンダーソンがヴォーカルに収まったからこのアルバムは「イエス」の作品になった訳なんだけど...。
トレヴァー・ラビンはこの作品では「イエス」の音はやりたくなかったんだろうね。
何か別なもの或いは「イエス」から進化したものを求めていたんだろうと想像します。
となると、僕がベースとドラムの音に違和感を覚えたのも当然のことかもしれませんな~。

この作品は僕みたいにガチゴチに「イエス」と言うバンドのイメージを作り上げてしまって、全てをその型にはめ込もうとしてしまう聴衆に向けてのトレヴァー・ラビンの挑戦だったかもしれませんな~。
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無題
>ガチゴチに「イエス」と言うバンドのイメージを作り上げてしまって、全てをその型にはめ込もうとしてしまう聴衆に向けてのトレヴァー・ラビンの挑戦だったかもしれませんな~。


。。。拍手です・・・そういう風に受け取れるって素晴らしいと思う。そう聴くとトレヴァーラビンが喜びますね。といいますか・・・価値のある音盤と思います。
evergreen URL 2007/10/08(Mon)12:05:59 編集
Re:無題
いや~、お恥ずかしい話ですが...。
ELPの「ラブ・ビーチ」やジェネシスのファーストなどアーティストにとって異端とされている作品に対する酷評に反感を覚えていた自分なんですが、結果的にイエスのこの作品で自分も同じ事をしていたのに気が付いたんですね。
とにかくそこにある音に心を開く事が一番肝心で、その他の事は後から考えるように努力してます....。
【2007/10/09 07:37】
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