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2008/12/22

先週末NYは雪で大変でした。
特に車の運転をしなければならない人にはね~...。
僕も危なかったですよ~。
一時停止の交差点に差し掛かってブレーキを踏んだら車がそのままズルズル~って...。
一時停止で止まっていた前の車にぶつかりそうになったので、ヤバイッ!って思いながらもハンドルを切って反対車線の方へ行って事なきを得ました。
でも反対車線に車が来ていたら、正面衝突でお陀仏だった所。
いや~、怖い怖い 。
そんな路上のコンディションが続いていたせいか、きっと精神的に不安になったんでしょうね、一昨日、運転してる車が滑る夢を見たんです。
そうしたら、どういう訳かその夢にトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンが出てきたんですね。
何で~?謎...。
夢の内容は殆ど覚えていないんですけど、デヴィッド・バーンの事は鮮明に覚えていて、これをきっかけに昨日トーキング・ヘッズのアルバムを久しぶりにCDラックから取り出してきました。

僕はこのバンドのアルバムは実は2枚しか持ってないんです。
ロック名盤ガイドにもよく登場する「Remain in Light」と、この1983年の5作目なんですけど...。

1. Burning Down the House – 4:00
2. Making Flippy Floppy – 4:36
3. Girlfriend Is Better – 4:25
4. Slippery People – 3:30
5. I Get Wild/Wild Gravity – 4:06
6. Swamp – 5:09
7. Moon Rocks – 5:04
8. Pull Up the Roots – 5:08
9. This Must Be the Place (Naive Melody) – 4:56

ロック・オヤジである僕は基本的にロックと名のつくものはいつでも受け入れ態勢万全の状態であるよう心がけています。
しかしながら、いくつかのバンドや作品は音楽的に優れている事や歴史的観点からいかに重要である事が理解できても、どうも自分の嗜好に合わなかったりするんですね。
僕にとって、トーキング・ヘッズはそんなバンドの一つだったんです。
このバンドはパンクムーブメントの70年代後半に圧倒的なオリジナリティを持って登場し、その地位を不動のものにしました。
ブライアン・イーノのプロデュースも手伝い(このアルバムは違いますけど...。)斬新な音楽的アイデアも豊富で、後のミュージシャンに多大な影響をもたらしています。
う~ん、しかしながら...、分かってるんですけどね~、僕は何だか受けつけられなかったんですね~。ダメだったんですね~、トーキング・ヘッズは...。
何かノリが違うって言うか...、面白いと感じる観点が違うと言うか...。
自分には良く理解できないバンドだったんですね~。
ところがぎっちょん。
一昨日の夢のお告げの影響か...。
昨日このアルバム聴いていたら...、おっ~!、えっ~!へ~っ!ぬぬぬ...!ちょこざいな~!おぬしやるの~!っと可也ビンビンに僕の頭の中で彼等の音が響き渡りました。
このアルバム自体きっとポップで聴きやすいんだろうけど、いままで僕がトーキング・ヘッズに起こしていたアレルギー反応は一体なんだったんだろう?と思うくらいでした。
う~ん、これだからCDは売れないんだよね~。
CDラックからはみ出しても更に増え続けるCDを見て、家内が「聴かないCDがあったら売りなよ~。」って言うんですが、そういう訳には行かないんだよね、こう言うことがあるから...。
今後トーキング・ヘッズのアルバムが1枚、1枚と順に増えていく事でしょう...。

それで、このアルバムですけど...。
この作品ににおいて一番のポイントは3曲目「Girlfriend Is Better」の歌詞に出てくる、

Stop making sense

と言う事だと僕は思います。
これは彼等のライブ・アルバムのタイトルにもなっている言葉で、デヴィッド・バーンの音楽観あるいは芸術観を見事に表している言葉でしょう。
...と、この言葉に「意味」を持たすこと自体ナンセンスなんですけども...。

僕の夢にデヴィッド・バーンが出てきたのは何か意味があったのではないかと考えがちですか、本当の所たまたま彼のイメージが僕の脳に残っていて、ふっと出てきただけなんでしょう。
そしてそう言った関連性のないイメージをただ繋げ合わせて一つのものにして行く作業こそが、トーキング・ヘッズの目指したものなのかもしれません。

ただ昨日テレビで「シンプソンズ」というアニメを息子が見ていたら、トーキング・ヘッズの曲がかかったんです。
う~ん、これは単なる偶然ではなく、もしや何かの因果関係があるのか~?
なんて考えてしまう僕はまだトーキング・ヘッズの言ってる事をちゃんと理解できていない(感じ取っていない。)のかもしれませんね。(笑)
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2008/12/15

おっと~、気付いたらもう今月も半分を超しましたね~...。
今年も残すは2週間のみ。
焦らず、気張らず、のんびり行きましょう。

先週の12月8日は、ご存知の方も多いと思いますけど、ジョン・レノンの命日だった訳ですね。
あの日は可也寒さの厳しい日でしたけど、セントラル・パークのストロベリー・フィールズは熱き思いで溢れかえっていた事と思います。
かつては僕も毎年足を運んでいたのですが、ここ数年(10年位?)はご無沙汰してしまっております。
ただジョン・レノンを神の如く崇めている僕にとっては、その思いは変ることなく、この日は1986年に公式に発表されたこのライブ盤を聴きながら自分ひとりで儀式を執り行っておりました(可也怪しい...。)


1. New York City – 3:38
2. It's So Hard
– 3:18
3. Woman is the Nigger of the World (John Lennon/Yoko Ono) – 5:30
4. Well Well Well – 3:51
5. Instant Karma! – 3:40
6. Mother – 5:00
6. Come Together (John Lennon/Paul McCartney) – 4:21
7. Imagine – 3:17
8. Cold Turkey – 5:29
9. Hound Dog" (Jerry Leiber/Mike Stoller) – 3:09
10.Give Peace a Chance
– 1:00


このライブは1972年にマディソン・スクエア・ガーデンで行われたものなんですが、何ゆえにその14年も後になって発表されたのか....?

う~ん、正直言って、演奏内容は期待以下です。
恐らくはジョンとヨーコの事なので、バンド自体リハーサルを十分に重ねず、ハッとライブを思いついてから何の準備もなくいきなり本番ライブを行ったと結果だったんだろうと僕は思います。
ですから、ジョン・レノン自身も十分にそれは承知していて、ライブ盤としての発売をしていなかったんじゃないかと想像します。
2曲目の「It's So Hard 」のMCでも「リハーサルにようこそ」なんて冗談混じりで言っていますが、半ば本心だったんではないでしょうかね。
アーティストとしても、パーフォーマーとしても、僕はジョン・レノンを常に自分の中で最高の位置においておりますが、その僕も正直このライブ盤は最初に聴いてからその後は敬遠していました。
しかし久しぶりに聴きなおしてみると、演奏の良し悪しに関わらず、ここには紛れもなくジョン・レノンの生の姿が記録されているのが分かります。スーパースターとして何処か遠い所で輝いているのではなく、直ぐ間近にいて声を発している、飾る事のないジョン・レノンを感じる事が出来るのです。
ヨーコさん(何故か「さん」付け...。)はこのアルバムを出すにあたって、出来の悪い方のショー(この日はどうも2回やってるようですね。)を敢えて選んだようです。
この事はこのライブでバックを務めているバンド、エレファント・メモリーのバンマスにヨーコさんは批判をされたようですが、恐らくはバンドの音の良し悪しより、生のジョンレノンの姿を大事にしたヨーコさんの意思ではなかったのかと僕は感じました。
何だか妙に緊張してるジョン・レノン、声の裏返ってしまうジョン・レノン、歌詞を間違えるジョン・レノン、演奏を失敗するジョン・レノン、...カッコいいだけではない、真の姿のジョン・レノンを見せる事によって、人間なんて誰一人として完璧な人なんていないんだよって勇気づけられているような気がしました。

このライブではジョン・レノンの代表的なナンバーが目白押しなのですが、恐らく彼がこの時重点を置いていた曲は3曲目の「Woman is the Nigger of the World 」だったんじゃないでしょうか。(その割には曲の始めにドラムが入りそこなっております...。)
女性の地位向上が叫ばれていた時代でもあったわけですね。
この曲の遺志を受け継いで、7曲目の「Imagine」では歌詞の

A brotherhood of man

と言う部分に

Sisterhood

と言う言葉が付け加えられ、ちょっぴり過去の自分を反省をしているジョン・レノンの姿が垣間見れます。

このライブ盤は、音楽の教科書には向いていないかもしれませんが、人生の教科書としては最高のものですね。


2008/12/4

いよいよ12月に突入ですね~。
今年もあとわずかですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今週のはじめは結構忙しかったんですが、今日ひと段落着いたのでブログのアップが出来ております。

先日日本から来たお客さんがマンハッタンの状況を見て、「アメリカ、景気悪いって言ってるけど、全然悪くないじゃないの。」って言っておりましたが、確かに5番街辺りはクリスマス・ショッピングで人の山が出来ております。
その為に5番街の中心では右折が殆ど禁止されてしまっていて、そこに入り込んだら二進も三進も行かない状態になってしまいます。
この時期、マンハッタンへの車の乗り入れは出来るだけ避けたいものですが、仕事なのでしかたないっすね~、...。

先週のウイークエンドは感謝祭の連休だった訳ですが、木曜が感謝祭当日で休み、金曜を空けて土日と休みなので一般の人たちは、「だったら金曜を休んでしまえっ!」って具合に連休を作っていたんですね。
でも公には金曜日は平日だったんです。
で、この金曜日は感謝祭セールの翌日で、何て言ったら良いかな...、売れ残り品処分セールみたいな感じかな...で大きなセールが彼方此方であるんですね。
この日は"Black Friday"と呼ばれ(黒字になる金曜という意味なのかな?...。)販売者側も消費者側もウハウハの日で、我が家もラップトップ・コンピューターを購入したと言う次第です。
この時期は"Black Friday"に始まって、クリスマスまで買い物フィーバー(古っ!)が続くんですね。それでマンハッタンが人の山になっていた訳です。
ただ、良い事ばかりではなく、このセールを目当てに行く買い物客の軍団が大手ストアーで開店時にセキュリティーの人を踏み潰して死亡させてしまったという事件もありました。またこの日は彼方此方から車でマンハッタンに来る人が多く、違法駐車が多いので、一年で一番多くパーキング・チケットが発行される日らしいです。そのためか異常にトラフック・オフィサーが街中に配置されていて、僕なんかはチケットを切られはしないかと戦々恐々として仕事をしてました。
堪らんぜ!"Black Friday"!

で、ふっと、"Black Friday"と言えば、スティーリー・ダンにそういう曲があったじゃないっすか~と思い出して、彼等の1975年のこのアルバムを引っ張り出してきて、聴いていました。

All songs written by Becker and Fagen.

1. Black Friday 3:33 — Guitar solo by Walter Becker
2. Bad Sneakers 3:16 — Guitar solo by Walter Becker
3. Rose Darling 2:59 — Guitar solo by Dean Parks
4. Daddy Don't Live in That New York City No More 3:12 — Guitar by Larry Carlton
5. Doctor Wu 3:59 — Alto saxophone solo by Phil Woods
6. Everyone's Gone to the Movies 3:41
7. Your Gold Teeth II 4:12 — Guitar solo by Denny Dias
8. Chain Lightning 2:57 — Guitar solo by Rick Derringer
9. Any World (That I'm Welcome To) 3:56
10.Throw Back the Little Ones 3:11 — Guitar solo by Elliot Randall

でも、ここで歌われている"Black Friday"って、所謂この年末セールが始まる金曜日の事ではないな~と...。
大体において、"Black "っていう色は両極端な印象があって、その中でも比較的にネガティブな印象が強い色なんですけど、如何でしょう。
「黒字」と言う印象より、「暗黒」とか「黒魔術」だとかって言う印象の方が強くないっすか?
まあ、それはさて置き、ここでは恐らく1869年に起こった株式市場の惨劇を歌ってるように思います。

When Black Friday comes
I'll stand down by the door
And catch the grey men when they
Dive from the fourteenth floor

飛び降り自殺しちゃってる訳ですね。14階から。
良い買い物して、嬉しさ余って身を投げる人はいないですもんね。
いや~、ただこの曲は1869年の状況を想像して聴くと言うより、今現在起こってるウォール・ストリートの危機をヴィヴィッドに映しているようで、何だか怖いです。

スティーリー・ダンと言うバンド(と言うかユニット?)はジャージーなサウンド故か少し音的にはお洒落な印象があるかもしれないですが、実はこんな風に、結構皮肉っぽかったり、変態的だったり、暗かったり、と一筋縄ではいかない人たちだったんですね。
まあ、この2人の顔見れば何となく納得してもらえると思いますけど...。



4曲目の「Daddy Don't Live in That New York City No More」なんかでも、転落していく人間を描いているように感じるんですけど、今現在ニューコークで起こっていることがそのままじゃないか...と。
何だか、この2人のおっさん、預言者だったんじゃない?なんて勘ぐってしまいそうになります。

そしてアルバム・タイトルの「Katy Lied」と言う言葉が登場する、5曲目の「 Doctor Wu」。
凄いですね~...。
麻薬中毒患者の妄想か?はたまた、単に狂人のうわ言か?
状況があっち行ったりこっち行ったりしてフラッシュバックする様はとっても変態的で、聴いてる僕が、実は自分は頭がおかしいんじゃないかと錯覚してしまいます。
曲後半のリフレインにおけるドラムのフィルイン(ちょっとしたソロ?)は、名作「エイジャ」でのスティーブ・ガットのソロの前哨戦といった趣があります。
これ叩いてるのは、ジェフ・ポーカロなんでしょうか?
流石です。

いや~、それにしても自分の事しか考えていないアメリカ3大会社の社長達みたいな人間に牛耳られている現代社会。
何が正しくて正しくないのか、何を信じられるのか信じられないのか、右往左往してしまう人も多いでしょう。(僕もその一人です。)
そうななると、狂人の妄想って実は現実で、正常だと思ってる自分たちのほうが狂ってるんじゃないかとスティーリー・ダンのこのアルバムを聴いていると思えてしまいます。

ふ~っ...。
 
 
2008/11/29

家内が昨日購入してきたラップトップのコンピューターでこの更新を試みているので、何だか苦戦しています。

木曜の感謝祭から多くの人は4連休と言う何とも羨ましいロングヴァケーションに入っているので、街はいたって静かな様子。
様々な人種や宗教が混在しているアメリカにおいてこの感謝祭って言うのは、唯一アメリカに生活している人の足並みがそろう休日なんではないかと思います。
例えばクリスマスをとって見ても、ユダヤ系の人たちには関係のない休日だったり、マーティン・ルサーの日も黒人以外の人で休日と認めていない人がいたり...。
色々難しいっすよね、アメリカって。

感謝祭の日は、七面鳥を食べて、フットボールをテレビで観戦する、と言うのが典型的なアメリカ家庭の過ごし方のようですが、今年は僕は鴨を食べて、アロー・ガスリーのこの1967年の作品を聴いて過ごしました。

1. Alice's Restaurant Massacree - 18:20
2. Chilling of the Evening - 3:01
3. Ring-Around-a-Rosy Rag - 2:10
4. Now and Then - 2:15
5. I'm Going Home - 3:12
6. The Motorcycle Song - 2:58
7. Highway in the Wind - 2:40

アロー・ガスリー自身が感謝祭の日に不法投棄をして逮捕されたという実体験をもとに歌う「Alice's Restaurant Massacree」は18分を超える大作(アナログ・レコードでは片面に1曲だったんでしょう...。)。それを見て、おおっ、これはプログレか~?なんて、直ぐに何でもプログレに結び付けてしまう性格が出てしまった僕なんですが、当然のことながら別にこれはプログレではありません。
所謂「弾き語り」っていうやつで、伴奏に合わせてアロー・ガスリーが延々とお話を聞かせてくれ、ライブ録音なのでお客さんの反応が手に取るようにわかります。
コミカルに(おそらくは皮肉をこめて...。)話は進められますが、当然英語がよくわからない人にはチンプンカンプン。面白くもなんともないと思います。
しかしながら多少英語が理解できても、笑い声が起こる箇所を聴いて、何がそんなに面白いの?何でそんなに笑ってるの?って思ってしまう人もいるかも知れません。(...って、それは、私です...。)
笑いの感覚ってアメリカ人と違うところもありますからね~(っと言い訳をしてみる...。)
ただ、だとしても何て言うか、田舎の街(マサチューセッツのグレート・バーリントンという街、その昔僕も毎月出張で行っていた所です。)で起こったこの小さな事件に不条理ながらもユーモラスな良き日のアメリカをかんじてしまうのは僕だけでしょうか?
何度も聴いているとシンプルなメロディが頭から離れなくなってしまいます。
静けさの漂う感謝祭の日には合う作品です。

アロー・ガスリーは、ご存知、ウッディー・ガスリー(ボブ・ディランのお師匠さんっすね。)のご子息。
なので、ベタベタのどフォークを聴かせられてしまうのか~と少し不安になる人もいるかもしれませんが、後半はそうでもなく、「Chilling of the Evening 」なんてもろバーズみたいで、現代っ子らしく(...って、もう40年以上前ですけど...。)フォーク・ロック的な感覚で迫ってきます。オルガンの音なんてちょとサイケっぽい。

その後の彼の作品は知りませんが、この1枚にはアメリカへの愛が感じられて好きな作品です。 







2008/11/22

日本では有名大学の学生が大麻を栽培していたとか所持していたとかで、社会問題になっていたようですね。
法律でやっちゃいけないっていうんだから、ちょっと考えられないのかね~、一流大学行ってるのに...。
...って、でもいつも僕が不思議な感覚に陥るのは、これと全く同じ行為をしてもそれが合法であるアムステルダムでは罪にならないと言う事なんです。(それどころかアムステルダムではマリワナは店で販売されていて色んな銘柄があるらしいっす...。凄っ。)
そうなるとこう言う行為自体がが本当に悪なのかどうか疑問に思ってしまうわけですね~。
僕の友人でマリワナ大好きの奴がいるんですけど、彼はそれが転じてマリワナの薬用使用の合法を求める政党(嘘か本当かジョン・レノンもかつて支持していたらしい...。)でヴォランティアを始めて、日夜マリワナの正当性を訴え続けています。
そう言えば、アメリカではかつてクリントン大統領がマリワナを吸った事があると告白していましたが、モニカ・ルインスキーとのスキャンダルほど問題になりませんでした。日本で麻生首相が大麻をやった事がありますなんて発言しようものなら直ぐに政界から追い出されていまうでしょうね。
このギャップは一体なんなんでしょうか...。
一方では殺人と言う犯罪行為が日常起こっていますけど、チャップリンの映画「殺人狂時代」のセリフじゃないですが、個人単位の殺人事件は罪になるにも拘らず、戦争と言う国家規模の殺人は肯定されている。
こういう世界規模の歪みは矛盾と言う形で常に存在している訳で...。
僕は不思議でならないんです。

そんなこんなで日々色んな思いをめぐらせていた所に思わぬ訃報を聞きました...。
あのジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスでドラムを叩いていたミッチ・ミッチェルの死去です。
ドラッグ・カルチャーを体現していたスーパー・バンド、エクスペリエンスのメンバーが全てあの世へ行ってしまったと言う事になります。

と言う事で、ミッチの追悼の意味も込めまして、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの1967年のデヴュー・アルバムを拝聴させていただきました。

1. "Purple Haze"  Hendrix 2:46
2. "Manic Depression"  Hendrix 3:30
3. "Hey Joe"  Billy Roberts 3:23
4. "Love or Confusion"  Hendrix 3:15
5. "May This Be Love"  Hendrix 3:14
6. "I Don't Live Today"  Hendrix 3:55
7. "The Wind Cries Mary"  Hendrix 3:21
8. "Fire"  Hendrix 2:34
9. "Third Stone from the Sun"  Hendrix 6:40
10. "Foxey Lady"  Hendrix 3:15
11. "Are You Experienced?"  Hendrix 3:55

僕が現在所持してるのはアメリカ盤なので、イギリス盤とは内容が違っています。
日本にいた頃アナログのレコードで聴いていたのはイギリス盤の方だったんですが、今ではすっかりアメリカ盤に慣れてしまって、逆にこっちの方が良いな~、なんて思ったりもしてます。

当時は所謂サイケデリック・ロックと言うものが時代を征していた訳ですが、そもそもサイケデリックと言うのはドラッグ使用によって起こる幻覚作用を音楽やアートなどによって疑似体験をさせるものだった訳です。
マリワナなどを吸引すると感覚器官が研ぎ澄まされて、色んなものが異様にカラフルに見えたり、音が普段感じる以上にヴィヴィッドに聴こえたりするんですね。
ですから当時のロックのレコードのジャケはビートルズの「サージェント・ペッパー...」に代表されるようにカラフルなものが多かったんでしょう。

そしてこの「Are You Experienced」と言うアルバムは、そういう意味でサイケデリック・ロックの代表と言ってもいいかも知れないですね。
アルバム・タイトルも、なんともこう直接的で隠し事がないというか...(笑)
特にアメリカ盤は1曲目がジミヘンの代表曲と言ってもいい、「紫の煙」(う~ん、これも包み隠さぬそのままのタイトル。)で始まるので、音が飛び出したとたんに、サイケデリックの効果が一瞬にして得られるんですね、これが...。
いや~、音がうねりうねって飛びまくり、脳味噌の彼方此方でアドレナリン放出のスイッチを押し捲ってしまう訳で、「どうにでも好きにして頂戴!」なんて口走ってしまうほど聴いている僕はもう無抵抗状態。
ジミヘンの言いなりです...。
凄いっす。

ミッチ・ミッチェルはもう怒号の如くフィルインを入れまくりドラムなんですが、決して煩く感じないないのが不思議で凄い。
音楽が彼のドラムを必要としていたんでしょうね。
ですからいくら叩いても音がはみ出さず、音楽の流れを活性化させているように感じます。

ジミヘンはノエル・レディングのベースをあまりかっていなかったようですが、僕は個人的に彼のメロディアスなベース・ラインはソリッド過ぎなくて好きなんです。クリームのジャック・ブルースがやってたようにバリバリにベースを弾くのはこのバンドではちょっと違うんじゃないかな~なんて感じるんです。

いや~、それにしても相変わらずジミヘンは超えていますな~。
以前にインターネットで「ロック最高のギター・ソロは?」なんて言うお題目を見かけたことがあるんですが、僕は絶対このアルバムの8曲目「Fire」のソロに一票入れてしまいます。(それとビートルズの「タックスマン」のポール・マッカートニーのギター・ソロ。)
このソロが飛び出すと僕の脳内のアドレナリンが火山爆発のように、ドカ~ッン!!と音を立てて噴出してしまうんです。
こんなのは他にないですよ。
メロディの組み立てとか、ギターのテクニックとか、そんな次元を超えているのがまさにこの曲のソロです。
う~ん、凄まじいっす。

いや~、あなたもこのアルバムがあればドラッグなど必要なしでサイケデリックな旅が出来ます。
そしてこのアルバムの最後にジミヘンに「Are You Experienced?」と訊かれたら、Oh,Yeah! と答えられるでしょう。

P.S.
実は知らなかったんですが、このアルバムのエンジニアを務めているのも、エディ・クレイマーだったんですね~。
前回、前々回と僕は知らず知らずのうちにエディ・クレイマー関係の作品を連ちゃんで取り上げていたのでした。


2008/11/10

大統領選も無事終わり、新大統領の言う「Change」を期待したい今日この頃ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
そんなこんなでニューヨークでは現市長のブルームバーグ氏が任期を過ぎたにも拘らず再び来期出馬する為に法律を改正した事で賛否両論を呼んでおります。
この市長さんはお金儲けが上手いと言うか、なんと言うか...。
今日もラジオでニュースを聞いていて驚いたのはイーストリバーに架かる橋全てが有料になるかも知れないということ。
ご存知のようにマンハッタンは島なので、橋ないしトンネルを通らないと車で入っていく事は出来ない。
現在イーストリバー側からマンハッタンへ入っていくのには有料のトンネルが2つと有料の橋が1つそして無料の橋が4つある。
今回その無料で利用できる4つの橋すべてにトールをつけて有料化を図ると言うのだから、クイーンズやブルックリンに住んでいたり働いていたりする人たちには大きな打撃になる。
う~ん、「5つの橋」が全部有料ですか~!
我々のような小市民には、堪りませんよそんなの!
畜生!それならこっちにも考えがある。
腹いせにナイスの「Five Bridges」を聴きまくってやるぜぃ!

...っと、毎度の事ながら無理やりの展開。
いや~しかしながら実際の話、私このニュースを聴く1週間くらい前からナイスの1970年のこのアルバムを聴き続けておりました。

1. The Five Bridges Suite (Emerson/Jackson) - 18:06
a ) Fantasia 1st Bridge
b ) 2nd Bridge
c ) Chorale 3rd Bridge
d ) High Level Fugue 4th Bridge
e ) Finale 5th Bridge
2. Intermezzo 'Karelia Suite' (Sibelius) (9:01)
3. Pathetique (Symphony No. 6, 3rd Movement) (Tchaikovsky, Arr. Emerson/Joseph Eger) (9:23)
4. Country Pie/Brandenburg Concerto No. 6 (Bob Dylan/Johann Sebastian Bach) (5:40)
5. One Of Those People (Emerson/Jackson) (3:08)

勿論、このアルバムの指す「5つの橋」と言うのはニューヨークのイーストリバーに架かる5つの橋を意味しておりまへん。
イギリスのニューキャッスルにある5つの橋の事だとか...。
そしてそれは音楽におけるクロスオーヴァーの意味あいをかけたタイトルらしいっす。

今はロック音楽産業の発展に伴いロックと言う音楽の地位が可也向上しておりますが、この当時はまだ、ロック=反逆精神=不良=低い音楽性、見たいな偏見があって、世間一般ではロックは市民権を十分に得ていなかったんだろうと想像してます。(なにせ僕は当時はまだ幼稚園に通っていたもんで...。)
その為か、或いは単に音楽的嗜好からか、当時色んなバンドがオーケストラとの共演を果たしロックの地位向上に貢献しておりました。
このアルバムもそんなロックの時代を記録した1枚であります。

ナイスの中心人物でもあり、後のエマーソン・レイク&パーマーで一世風靡したキーボードのキース・エマーソン。
先月になるのかな?来日して、日本のテレビに生出演。
僕も観ましたが、簡素な演奏にも拘らず相変わらずアグレッシブでした。
番組の司会者もファンだったらしく、伝説のエマーソン・レイク&パーマー後楽園球場ライブを観にいったと語っていました。
しかしながらこの方、エマーソンに「エマーソン・レイク&パーマーのアルバムもその後のソロのアルバムも全部持っています。」と一生懸命ファンである事を主張しておりましたが、ひねくれものの僕などは「えっ、じゃあ、ナイスは...?」などと思ってしまうのでした。
かく言う僕自身もナイスはエマーソン・レイク&パーマーを聴いてから遡った人間ではありますが...。(なにしろ、当時は普通のレコード屋さんにはナイスのレコードは廃盤なので「ないっす」って言われていましたからね...。)
そう、キース・エマーソンの出発は紛れなくこのナイスであり、このアルバムを聴けば彼のキーボードのテクニックや音楽性は確立されていたのが分かります。
フレーズひとつ取っても、「う~ん、どっかで聴いた事があるぞ~、あれこれってエマーソン・レイク&パーマーでやってるじゃん。」みたいなことが数多くあるし(笑)、オルガン壊し?鍵盤へのナイフ刺し?のパーフォーマンスもやってるようだし、ただエマーソン自身の変化と言うのは、エマーソン・レイク&パーマーになってからムーグ・シンセサイザーと言う強力な武器を得たことくらいじゃないだろうか?
じゃあナイスとエマーソン・レイク&パーマーの違いって、ムーグの在る無し?って考えちゃうけど、そうじゃなくて、明らかに残りのメンバーの力量の違いなんだと思っちゃうわけです。
残念ながらナイスのメンバー、ベースとヴォーカルのリー・ジャクソン、ドラムのブライアン・デイヴィスンと比べグレッグ・レイクとカール・パーマーはテクニック的にも音楽的にも洗練されていてキース・エマーソンのアグレッシブなキーボード・ワークを受け止めるに十分な器を持っていたように感じます。

ただ今回このアルバムを聴き続けていて、リー・ジャクソンの下手糞なヴォーカルやモコモコした音色の変なベース、そしてジャズっぽい演奏になると何だかぎこちないオカズを叩くブライアン・デイヴィスンのドラムにも妙に愛着を感じてしまい、ナイスは良くも悪くもこの2人がやってる事で味を出していたのかな~と、決してキース・エマーソンの足を引っ張っていただけじゃないんだろうと、感じました。

ナイスは決してエマーソン・レイク&パーマーじゃ、ないっす。

追記
このアルバムはライブ録音(最後の曲「One Of Those People」はスタジオ録音)で、後半のフィルモアー・イーストでの録音のエンジニアがキッスのプロデュースでも知られている エディ・クレイマーのようでした。
う~ん、キッスとプログレ。
繋がらないようで、繋がってるんだな~。


2008/11/01

ハロウィンも昨日無事に終わり、(って、お父さんは夜仕事だったので子供達には付き合わなかったけど...。)今日から11月。
もう今年もあと残すは2ヵ月ですな~。
ここのところ景気の悪い話ばかり..。
来週にはアメリカ大統領の選挙があって、新しい大統領の下景気の回復を期待したいけど、実際どうなのかね~...。
あんまり期待しない方がガッカリしないで済むとも思うけど。

こう言う時は、景気の良い音を一発!
と言う事で、皆さんご存知の仮面ロック(なんじゃそれ、そんな言い方あり?)のキング、キッスの1976年の6枚目のアルバム。

1. I Want You (Paul Stanley) – 3:04
    Lead vocals - Paul Stanley
2. Take Me (Stanley, Sean Delaney) – 2:56
    Lead vocals - Paul Stanley
3. Calling Dr. Love (Gene Simmons) – 3:44
    Lead vocals - Gene Simmons
4. Ladies Room (Simmons) – 3:27
    Lead vocals - Gene Simmons
5. Baby Driver (Peter Criss, Stan Penridge) – 3:40
    Lead vocals - Peter Criss
6. Love 'Em and Leave 'Em (Simmons) – 3:46
    Lead vocals - Gene Simmons
7. Mr. Speed (Stanley, Delaney) – 3:18
    Lead vocals - Paul Stanley
8. See You in Your Dreams (Simmons) – 2:34
    Lead vocals - Gene Simmons
9. Hard Luck Woman (Stanley) – 3:34
    Lead vocals - Peter Criss
10.Makin' Love (Stanley, Delaney) – 3:14
    Lead vocals - Paul Stanley

イェ~、ロックンロールだぜベイベー!これで景気回復だぜ、社長!

このアルバム好きなんだよね。
キッスでは1番のお気に入りかな。

僕は気の滅入るような音がどちらかと言うと好みなんだけど、あんまり暗さのない明快なロックンロールの方がこう言う時には必要なもんっすよね。
前作の「デストロイヤー」(ちなみにプロレスラーの事じゃないっすよ、って...古!)では、プロデューサーのボブ・エズリンが色々いじくってキッスの新しい魅力を引き出そうと頑張ってたけど、このアルバムではエディ・クレイマーに再び戻してシンプルにロックンロールを極めている。
それが功を奏したのか、一皮剥けたバンドの魅力がアルバム中充満している。
う~ん、素晴らしい。
特に、前作の「べス」と言うバラードで脚光を浴びたドラマーのピーター・クリスが今回もヴォーカルで可也良い所を見せている。
いや~、下手するとポール・スタンレーより良いかも...。
「Baby Driver」はグランド・ファンクを彷彿とさせるノリの良いロック・ナンバーで ピーター・クリスのちょっと乾いたような声が目茶目茶魅力的だ。
これ、お気に入りの一つです。
それと有名な曲「Hard Luck Woman」。
いや~、ロッド・スチュアートの「マギー・メイ」?それとも「ユー・ウェアー・イット・ウェル」か?なんて思ってしまいますが、実際これ、ロッドに歌ってもらおうと考えていたらしいね。
でもピーターが歌って正解だったんじゃないでしょうか?
良い感じっス。
キッスって、ハード・ロックと言うより、グラム・ロックに近いと思うんだけど7曲目の「Mr. Speed」なんてモロにTレックスだもんね。
好きだったんだろうな~、きっと。
いや~、でもこの曲ってちょっと異色だな~と思って可也気に入っていたんだよね。
だって、この「 Mr. Speed」って何?と思ってサビの所聴いてたら

I'm so fast, that's why the ladies call me Mr. Speed
They call me Mr. Speed

でしょ。

これってどうも「早漏」の事じゃないかな~って感じてたんだよね。
ハードロックってマッチョでボンド・ガールみたいな女を侍らせてる男のイメージを表現すること多いでしょ?(えっ、そうでもない?)
キッスもそういう傾向あったけど、何だか「早漏」で女に「 Mr. Speed」なんて言われてる情けない男を歌うのって滅茶「粋」だし、面白いもんね。
でも歌詞の全部よく読んでみたら、そうでもなさそうな気がしてきたのでちょっとガッカリだったかな。
でも僕はこの曲は「早漏」で女にバカにされてる情けない男の歌だという事にしておこう。

ジーン・シモンズもいつものように頑張ってて、「Love 'Em and Leave 'Em 」なんてカッチョイー曲を提供してる。

いや~、良いな~、ロックンロール。

イェー、ベイべー!
景気回復だぜ、社長!
大統領はジーン・シモンズで決まりだぜ!


2008/10/25

もう10月も後半に入りましたな~。
来週にはもう秋のイベントのひとつハロウィーンが控えております。

と言う事で、今回はそのムードを盛上げるべく懐かしき80年代へヴィメタルのエース、アイアン・メイデン1980年のデヴュー・アルバムを聴いておりました。

1. Prowler – 3:56
2. Sanctuary (Dave Murray, Paul Di'Anno, Harris) – 3:16
3. Remember Tomorrow (Di'Anno, Harris) – 5:27
4. Running Free (Di'Anno, Harris) – 3:17
5. Phantom of the Opera – 7:07
6. Transylvania – 4:19
7. Strange World – 5:32
8. Charlotte the Harlot (Murray) – 4:12
9. Iron Maiden – 3:38


懐かしい、なんて言ってるけど、僕の手元にあるのはオリジナル・アルバムに準じたCDじゃなくて、リマスター盤。
コンピューターに挿入すると、ライブのビデオも2曲(5曲目と9曲目)観れたりする。
いや~、テクノロジーの進歩に驚かされる今日この頃っす。

アイアン・メイデンではリーダーでベースのスティーヴ・ハリスがバカテク・メタル・ベーシストとして当時話題になっていたのを思い出しますな~。
一応僕もベーシストとして自身を名乗っていたことがあるので、その耳(大したもんじゃないけどね~。)をベースを中心に傾けてみたが、正直ちょっとガッカリなのである。
確かにルート音をダダダダーッ、と弾き続けるメタル系のベース・パターンからは逸脱していて、ランニング・ベースがうねっているんだけど、音がペラペラで厚みがないんだよね。
トレブルを効かせ過ぎって感じ...。
メタルを聴いていたらやはり腹に響くベース・ラインがどうしても欲しくなるからね~。
これはリマスターによるものなのだろうか?
当時はこんな風に感じなかったんだけどな~...。

いや~、それにしても、このバンドのオドロオドロしさは一体なんでしょ?(笑)
スティーブ・ハリスのスタイルとか見ると、UFOのベーシスト、ピート・ウエイに影響受けてるのかな~、なんて思うんだけど、確かに音楽的な部分ではマイナー調の楽曲が多くて、UFOからの系列のヘビメタかな~とは感じる。
でもこのオドロオドロしさは、ブラック・サバスが作り出したハードロック=黒魔術の方程式を進展させたものなんじゃないでしょうか?
非常に血生臭い残酷でグロい写真などがライナーの中に掲載されているんだけど、こう言うのってバンドのイメージ作りと同時にある種のメッセージじゃないかなとは思う。
ストーンズのキース・リチャーズなんかもドクロの指輪とかしてて、「人間は皮を引っ剥がせば皆ドクロなんだぜ!」って言ってたみたいに、綺麗事言ってたって所詮人間なんて残酷なものなんだって言ってるんでしょうか。

今年はアイアン・メイデンのマスクでもしてハロウィーンの日練り歩こうかな~...。



って、嘘。


2008/10/18

最近何だか大分涙もろくなってきた...。
ちょっとした良い話を聞いたり感動的なシーンを見ると直ぐに目頭が熱くなってしまう。
特にそれが子供と親の事だったりすると顕著。
この間も「アイアンマン」とか言う映画を観ていて、父親が悪人にいたぶられその子供が叫ぶシーンで何だか泣けてしまった。
客観的に観てそこは泣くような場面じゃないでしょ、と自分自身に突っ込みを入れてしまったくらい...。
何とも歳をとった証拠だろうか。

...。

で、今日はジャニス。(今週の頭からずっとこれ聴いてます。)
これはジャニスの死後13年経った1983年にリリースされた未発表曲集のような編集盤。

1. Tell Mama - 5:46
2. Magic Of Love - 3:02
3. Misery 'N - 4:13
4. One Night Stand - 3:07
5. Harry - 0:57
5. Raise Your Hand - 3:44
6. Farewell Song - 4:36
7. Medley: Amazing Grace/Hi-Heel Sneakers - 2:35
8. Catch Me Daddy 4:50

ライブ録音とスタジオ録音がごちゃ混ぜにされているし、録音の年代もバラバラ、当然バックのバンドもビッグブラザーからコズミック・ブルース、フル・ティルト・ブギー、はたまたポール・バターフィールドと曲によって違っている。
アルバムとしては、統一性のない寄せ集めの酷いもんなんですけどね~、いやいや、何をおっしゃいますウサギさん、そんな事を通り越してここには紛れもないジャニスが存在しておるんですわ。
それに多少の聴き辛さ(各曲の録音レベルの違いやら曲間の繋ぎやら、まあ細かい事だけど...。)を別にすれば、各曲のクオリティーなどは他の彼女のアルバムに引けを取らないくらい素晴らしい。
いや~、これが彼女の死後13年も経ってから発売された事が信じられまヘン。
まあレコード会社の色んなビジネス的思惑があってそうなったんだろうと想像するけど...。
でも、思うんだけど、天国ロック界の同期生、ジミヘンやジム・モリソン南下に比べると、ジャニスって彼女の死後に出されたこう言う未発表音源とかライブ盤とかって少なくない?
ジミヘンなんかはその辺異常な位多いんだけどね。
何でかな~って、思うな。

それにしても、僕は4曲目の「One Night Stand」を聴いた時は、レッド・ツェッペリンの「コーダ」(このジャニスのアルバム同様の寄せ集め作品集)の1曲目「WE'RE GONNA GROOVE」を聴いた時と同様の感動を覚えましたね~。
曲自体のクオリティの高さ、これほどの作品が埋もれていた事への驚き、何だか物凄く儲けた様な気分、等々...。
彼女の切ない人生を感じさせる超名曲っすね。
バックはポール・バターフィールド・バンドで、プロデュースをトッド・ラングレンがしております。
なるほど、トッドか~って言う感じなんですが、流石です。
素晴らしい。

ジャニスって自分の家族と上手くいっていなかった人のようで、随分辛い思いをしたんだろうな~って、勝手に想像してるんだけど、彼女が高校の同窓会に行ったときのフィルムを見るとそれを何となく感じる事が出来る。
だからかどうか分からないけど、このアルバムでも冒頭は「Tell Mama 」そして締めくくりは「Catch Me Daddy 」とお母さんお父さんでまとめられている。

う~ん、意識的か無意識でか、ジャニスは求めていたんだろうな~、親子の絆を...。

これを読んでる、お父さんお母さんの、皆さん、親子の絆を大切にしましょうね~。


2008/10/11

いや~、もうすっかり秋ですな~。
朝晩と大分寒くなりやした。

昨日仕事から帰ってきたら7年生(日本で言えば小学六年)の長男がコンピューターに向って宿題をしていた。
どうもこの間からやっている社会のレポートのようだった。
このレポートと言うのが中々凄くて、今回大変に盛り上がっている大統領選における両候補の討論会を観て、そこから各候補の政策をリポートにするというもの。
各生徒にそれぞれ設題がされていて、うちのは環境問題について2氏が討論をしている事をまとめる事になっていた。
う~ん、こんな子供の時から政治に関心を持たせる教育を行っていれば、政治と言うものが別世界のものでなくなっていくんでしょうな~。
さすがアメリカです。

そんな子供を横目で見ながら、大変なんだな~、なんて言いながらその父親は、「さあ今晩は何聴いて寝よう?」ってCDの棚を覗き込んでいるだけ...。

...、いやいや、親はあんまり立派じゃない方が良いんですって、それの方が子供がしっかりするから。

う~ん、それにしても大統領選ももう最後の角に差し掛かっている感じっすね~。
僕自身は選挙権はないので投票は出来ないけど、僕だったらどっちに投票するかな~?
中には投票用紙に変なこと書く奴もいるんだろうね。
「マイルスに1票!」とかね...。

と、無理やり話をこっちに持って来ましたが、昨日はマイルス・デイヴィスの1972年のこのアルバムを聴きながら寝ました。

All songs written by Miles Davis.

1. On the Corner
  New York Girl
  Thinkin' One Thing and Doin' Another
  Vote for Miles (19:55)

2. Black Satin (5:16)

3. One and One (6:09)

4. Helen Butte / Mr. Freedom X (23:18)

ファンクでもロックでもジャズでもあるアルバム....。
って、言うか、ファンクでもロックでもジャズでもない、エレクトリック・マイルス・ミュージックなんでしょうな~。
何者にも囚われない実に自由な感覚。
素晴らしい。
各楽器のミュージシャン達も他のプレイヤーの演奏を聴きつつ自分の演奏に没頭しているという空気が伝わってくる。
うん、多分そういう態度が音の中に都会的なカオスをクリエイトしているんだろうな~。
そう、僕は都会に起こるエゴとエゴのぶつかり合いのエネルギー的なものを強く感じるんだな~。
これは断じて宇宙的でもないし、大自然的でもないんだよね。
そこにはある法則が存在していて、ベクトルの方向が四方八方に分かれていて衝突は起こるものの、何かがそれを円く治めている。
都会においてそれは、法律かもしれないし、宗教かもしれない、はたまた良心かもしれない...。
このアルバムにおいてそれは、マイルスなんだよね。
1曲目(って言うか、最初に収録されたセッション?)の最後のタイトルが「Vote for Miles」ってなってるのも、半ばジョークじゃないんだろうね。



そうだな~、マイルスに1票入れても良いかもね。
プロフィール
HN:
Euge
性別:
男性
趣味:
夢想、妄想、ナチュラル・ハイ
自己紹介:
ジョン・レノンから影響を受けた、
自称、シンガー・ソングライター...。
今日もニューヨークのアストリアで白昼夢。
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