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2007/2/24

最近ニューヨークの街中でフロリダ・ナンバーの車を見かける事が多いんだけど、何でだろう?
この寒い冬ニューヨークから暖かいフロリダへ行くのが増えるのは分かる、でもその逆はよく理解できない。
ただ職業運転手の僕としてはあまりこのように他州の車が街中に増えるのは嬉しくない。
道に不慣れな車が多いと事故につながる要因が増えるし、またどういう訳か見てるとこのフロリダ・ナンバーの車って運転が荒いの多いんだよね。
出来るだけ運転中に感情的にならないように努力しているけど、ついカッとなってしまう事もしばしばある。
ただそんな僕にとって非常に手助けになる精神安定剤が、音楽なのである。

そしてこの数日間清涼剤のようなヴァイヴを車内一杯に満たしてくれているのが、イアン・マクドナルドの1999年の初ソロ・アルバム、そのタイトルもずばり「Driver's Eyes」。
う~ん、イアン・マクドナルド。
説明するまでも無いだろうが、彼はキング・クリムゾンのオリジナル・メンバーとして、あのロック史に燦然と輝く「クリムゾンキングの宮殿」にて最重要な役割を果たし、ロックの可能性を一気に高めた超天才ミュージシャンである。
彼がクリムゾンを脱退する時、あのロバート・フリップが「僕が辞めるから、君はバンドに残ってくれ。」とまで言って説得したとか...。
う~ん、あの当時誰もがイアン・マクドナルドの才能を認めていたのだろう。
そして彼は、マクドナルド&ジャイルズ、フォリナー、と音楽の活動を続けていったが、何故に今になって(ってもう10年近く前だね。)初のソロ・アルバムの発表に至ったのだろう?
僕としては彼にはもっと多くの作品を制作していって貰いたかったけど、インタビューで彼はこう答えていた
...。
う~ん、制作費か...。
本人が言ってるんだからそうなんだろうけど、それだけが理由なのだろうか?
そして、そんなマクドナルド・ファンへ長い年月を経て届いたのが、このファースト・ソロ・アルバムという事になる。
オープンイング・ナンバー「Overture」のイントロのフルートが鳴ったとたん「来た~!来た~っ!!、こりゃ~凄いぞ~!」と心の中で僕は叫び狂喜乱舞してしまったが、展開していきなり爽やかなライト・ミュージックに変化したのでガクっとぎっくり腰になりそうな位腰が砕けてしまった。
う~ん、何か違うぞ....。
その後も80年代風のポップスが次々に鳴り響き、永遠の恋が冷めてしまったかのように僕は残念な気持ちで一杯になってしまった。
思えば僕の中でイアン・マクドナルドはキング・クリムゾン、マクドナルド&ジャイルズで終わってしまっていて、アシッド・フォーク、或いはビートルズ的な部分を持った彼の音楽性だけを僕は追っていたのかも知れない。でも実際彼はその後フォリナーというヒット・レコードを作るバンドにも在籍していたわけで、音楽性はどんどん変化していたのは事実だった。
しかしガッカリしながらも、「またちょっと聴いてみるか...。」と思わせるようなひっかかる物がこの作品には存在していた。
そして聴いていくうちに、...ちょっと待てよ...、う~ん、意外に悪くないかも....、いや、結構良いよ....、う~ん、何か好きだな~、...、え~、....この作品傑作だよ~。
と僕の印象もどんどん変化していったのだった。
今ではオープンイング・ナンバー「Overture」なんて、頭の中でず~っとなり続けている。
このアルバムでは、GARY BROOKER、LOU GRAMM、STEVE HACKETT,JOHN WAITE,PETER FRAMPTON,MIKE GILES,JOHN WETTON,PETE SINFIELD,
G.E SMITH と言った豪華なミュージシャン達が参加しているのも楽しみの一つである。
特に「Demimonde」ではマクドナルド&ジャイルズが再結成されているのである。ジャイルズがリズム・キープに徹している姿は僕の期待していたものから掛け離れてしまっていたが、逆に言うと妙であり変であるので面白い。
そして最後を飾る「 Let There Be Light」ではピート・シンフィールドとの競演。ピートの詩はクリムゾン時代のそれとは違いかなりシンプルになっているがゲーリー・ブルッカーのヴォーカルと相まって重さを感じさせる曲になっている。

このアルバムの雰囲気はサンプルを聴けば少しは伝わるかもしれない。
でも晴れた日に運転しながらこのアルバムをフルで聴いてみると、普通に聴いていた時とは違ったものが見えてくる。
それが 「Driver's Eyes」なのかも知れない。
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他州ナンバー
私はジャージーナンバーの車が嫌いです。彼らの運転もひどい!道に慣れていないせいなのか、もともとひどいのか、とんでもない事を目の前でされてひやりとした事数数えきれず。。。
(たまにコメントしてみました。うふふ)
もんた 2007/02/25(Sun)22:08:17 編集
Re:他州ナンバー
これはこれは、もんたさん、こんな所にお越し頂き有難うございます。
風邪の方はもう大丈夫ですか?

さて、ニュージャージー・ナンバーの車....。
僕も彼等ニュージャージャー?の運転は荒いと感じています。
以前にラジオで聞いた話ですが、全米で事故( 単に事故全般を言っているのか、死亡事故などの特定の事を言ってるのか忘れました。)の多いのがニュージャージーだそうです。
あんな運転してれば当然の結果かもしれないっすね。
【2007/02/26 12:21】
手助けになる安定剤
U.G.くんでもカッとすることがあるんだね。うちのヒトが、キレまくっているのは、仕方がないかなぁ。効果的な精神安定剤を探してみよう。
アコースティック・ギター姿のU.G.くん、いいね。限りなく薄く浅く且つ長い(もう15年になりますか?)お付き合いをしているにもかかわらず、一度もステージ見たこと無いですね。すぐには、無理かもしれないけれど、ぜひ見に行きたいです。(ワタクシもコメントしてみました。おほほ)
キキ 2007/03/02(Fri)16:21:31 編集
Re:手助けになる安定剤
これはこれは、キキさんまでお出でになるとは....。
何とも照れくさい様な。

ニューヨークで運転していてカッとなった事のない人なんて皆無ではないでしょうか?
キレまくっていると言うのは、仕方ないと言うより当たり前の事と思ってください。

>一度もステージ見たこと無いですね。すぐには、無理かもしれないけれど、ぜひ見に行きたいです。

有難うございます。
しかしながらステージの予定が全く入っておりません。
すぐに観る事はやはり無理なようですね....。
【2007/03/03 13:01】
無題
はじめまして、IRON ROSARYのevergreenです。コメントありがとうございました。私は’70年代のROCKをリアルで聴いていたので新しいものをあんまり知らないんですが、もちろんこのアルバムは聴きましたよ。記事にもしました。実はこれジャケが凄いんですよ・・・
音は軽いんだけど、彼は本質的にはこういった中途路線の人かな~と思っています。そこが魅力かも!記事を色々読ませていただきましたが、おもしろいし読み応え充分、さすがミュージシャンの方ですね。今後ともよろしくお願い致します。
このアルバムに関しては私の記事TBさせてください。よろしくお願い致します。
evergreen URL 2007/03/25(Sun)01:12:43 編集
Re:無題
これはこれは、evergreen様、お越し頂きまして有難うございます。
先ほどジャケットをじっくり睨んだんですが良く分からず、ジャケット内の拡大写真で確認してみましたが、何となくヴァニシング・ポイントの地面の辺りがUFOの降り立った後のように僕には見えます...。
う~ん、どうなんでしょうか...。
【2007/03/25 05:34】
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Euge
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ジョン・レノンから影響を受けた、
自称、シンガー・ソングライター...。
今日もニューヨークのアストリアで白昼夢。
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