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天知る 地知る 汝知る
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3/13/2010

皆さん、明けましてオメデトウございます......。

...って年が明けてから、何ヶ月たってんねん!!

大分ご無沙汰してしまいました。
本人はほんの数週間位の感覚なのですが、知らない間に2ヶ月以上当ブログの更新を怠っていました。
その間色々な事があったのですが、2月中旬に日本へ1週間ほど帰国した事が一番大きな出来事だったでしょうか。
今回は実家の周りだけでなく、東京へ久しぶりに出向く事が出来て良かったです。
いや~、凄いですね、東京は...。
以前より賑やかになって飲食関係の店が増えたような気がします。

友人と会うことがあったので、そのついでに新宿でCD屋さん散策を付き合ってもらいました。
いや~、あっぱれ!
凄いですね、日本のCD屋さんは。
特にプログレ・コーナーの充実度には目を見張るものがあります。
どっかの外人さんなど、買い物かご2つ山盛りのプログレCDを購入していました...。
そういう僕も、おっ~!!とか、え~っ、!!とか、すっげ~!!とか、ひとりで呟きながら思わず次から次へとCDを握り締めてしまいました。
こちらに戻ってから、早速1枚1枚じっくり聴いて行きましたが、一番感銘を受けたのが、何年ぶりかに聴いた日本のプログレ・バンド、四人囃子の1974年のデビュー・アルバムでした。


1,[hΛmaebeθ]
2, 空と雲
3, おまつり
4, 一触即発
5, ピンポン玉の嘆き

(ボーナス・シングル)
1, 空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ
2, ブエンディア

昔聴いていた時と大分印象が違いましたね。
あの頃は、さほど良いと思わなかったんですけど...。
いや~、森園氏の透明感のあるギター・サウンドが素晴らしいです。
何処と無くグレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアを彷彿とさせますね。
四人囃子を日本のプログレと呼びますけど、80年代に再び盛り上がった日本のプログレ・シーンとは一線を画すような気がします。
確かに彼等の音にはピンク・フロイドやキャメルと言ったプログレバンドの影響がうかがえますが、僕はそれ以上にドアーズやデッドやサンタナやパープルなど、プログレという枠で語られないバンドの影響の方が強いように思われます。
ですから、あまりプログレ的な様式に囚われない、自由な発想で音楽と対峙しているようでとても気持ち良いです。
ただそれと反対に、四畳半フォーク時代のちょっと屈折した日本の若者の世界観が気持ち悪く音に混ざりこんでいるのが、僕個人としてはあまり好みではないですけど...。
でもそれが独特の世界を作り出しているのは間違いない事ですね。

いや~、それにしても「一触即発」とは何とも緊張感のあるロックらしいタイトルなんでしょう。

素晴らしい。
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2009/5/30

ここの所ロックから少し離れて、ブルースとかトラッドとかを聴いていました。
そしてそんな中でも、この強烈なジャケットのソニー・ボーイ・ウイリアムソンのアルバムはへヴィー・ローテーションでした。
1959年の作品です。

1. Don't Start Me To Talkin' 2:36
2. I Don't Know 2:28
3. All My Love In Vain 2:51
4. The Key (To Your Door) 3:17
5. Keep It To Yourself 2:52
6. Dissatisfied 2:46
7. Fattening Frogs For Snakes 2:23
8. Wake Up Baby 2:59
9. Your Funeral And My Trial 2:32
10. Ninety Nine 2:40
11. Cross My Heart 3:23
12. Let Me Explain

サンプル♪

このアルバムではマディー・ウォーターズやウイリー・ディクソンなどがバックをつとめております。
可也豪華な顔ぶれです。
しかしながらそんな中で、ソニー・ボーイのハーモニカはジミヘンのギターばりの迫力で他を圧倒していると思います。
凄まじい限りです。
マーチン・スコセッシの撮ったザ・バンドのドキュメンタリー映画「ラスト・ワルツ」の中でも、ロビー・ロバートソンがソニー・ボーイの逸話を語るシーンがありますが、ある意味「到達の極み」とも言えるかも知れません。

アルバムは曲によって録音の年代がまちまちで、当然の事ながらビートルズ以降のアルバム・オリエンテッドなロックの作品などとは全く違いますが、「ブルース」と言う揺ぎ無い魂がアルバムを貫いております。
「Down And Out Blues」という(「どん底ブルース」とでも訳せばいいのでしょうか?)タイトルと、凄まじいジャケットが相まって、もうこれ以下の事は無いだろうと思わせるほど悲惨なブルースを聴かされるのかと思いきや、意外にユーモラスな感じのする曲があったりして暗くないです。
どん底の状態に居ても「死のう」などと思うことなく、「生きる」事に執着するブルースの強さなのかも知れませんね。

1曲目の「Don't Start Me To Talkin'」は色々な人がカヴァーをしてる、ブルースの名曲のひとつでしょう。
ドゥービー・ブラザースニューヨーク・ドールズロリー・ギャラガー、はたまたボブ・ディランなんかもカヴァーしています。

僕は2曲目の「 I Don't Know 」がユーモラスで好きなんです。

At 11:45, the phone began to ring
I heard someone said Sonny Boy
And I know that was my name
Who called you?
I don't know

いや~、何でしょうこの、妙な、不思議な、変な感じは...。
ディランの書く詩に通じる所があるようにも思えますね。
何で「11時45分」なのか?とか考えると色々想像できますし(ソニー・ボーイの歌詞に具体的な数字が良く使われるのは何故なんでしょう...?)、「ソニー・ボーイ」って誰かに電話で言われて、それは自分の名前って分かるんだけど、誰が電話してるのか分からないんだよね~って何だか間抜けっぽくて面白いんですよね。


2008/6/29

最近街の彼方此方でジュール・ヴェルヌのSF冒険小説?「地底探検」の映画化のポスターを見かける。



7月11日公開か...。

う~ん、しかし恥ずかしながら僕は原作の小説を読んだ事がなかったんだけど、そんな時たまたま家のカミさんが子供のためにこの本を買ってきていた。
おおっ、これは何と言うタイミングの良さ!
早速子供から本を奪って僕が読みはじめた。



僕の英語力程度では子供用の本を読む位が調度良いのだ。
いや~、これが意外に面白い。
科学と言うものに真っ向から挑む想像力のたくましさとでも言いましょうか...。
そんな事は有り得ないだろう...とは思いながらも、物語の中にずるずると引き込まれて行くんですな~、これが...。
と言う事で、数日かかってやっと昨日読み終わり、何だか子供に戻ったようなこの気分を反芻しながら、昨日寝る前にリック・ウエイクマンによる1974年この小説のロック化アルバムを聴いていた。

1. The Journey/Recollection
2. The Battle/The Forest

う~ん、物語の内容を知らずに漠然と聴いていた時とは大幅に印象が変りますな~。
何だか妙にワクワクしながら音にのめり込んでいってしまった。
ロンドン交響楽団との共演という事でロックとオーケストラの融合を試みた作品のひとつでもあるんだけど、数多くあるその手のアルバムの中でも群を抜いて成功した作品であるのは間違いないと思う。
後半に出てくるグリークの「ペールギュント」からの抜粋も面白い。
これって英語タイトルが「In The Hall Of Mountain King」と言うんですな~。まるで「In The Court Of Crimson King」じゃないですか(笑)


2008/5/24

今週末はメモリアル・デイの3連休と言う事で僕も土曜、日曜、と2日休みを取る事にしました。(普段は土曜日のみ休みにしてます。)
ちょっと薄ら寒さはありますが、比較的天気には恵まれた連休になりそうなので良かったんではないでしょうか。

今日は子供を日本語学校から連れて帰ってくるときに、車の中でこのCDを聴いていました。

ヤードバーズの1966年の作品ですね。

1. Lost Women
2. Over, Under, Sideways, Down
3. The Nazz Are Blue
4. I Can't Make Your Way
5. Rack My Mind
6. Farewell
7. Hot House of Omagarashid
8. Jeff's Boogie
9. He's Always There
10. Turn into Earth
11. What Do You Want
12. Ever Since the World Began

アルバム・タイトルになっていてでジャケットに描かれているのは文字通り、エンジニアのRoger Cameronさんの事なんですが、僕はこのエンジニアと言う人達はレコード制作上どういう事をして何処までの役割を果たしているのか良く知らないんです。
レコーディングのプロセスにおけるプロデューサーとエンジニアの違いは一体どんなもんなんでしょ?
映画制作における監督とカメラマンの違いみたいなのでしょうかね?(ってその違いも実際には知らないですけど...。)
僕はロカールのバンドで何度かレコーディングを経験してるんですが、その程度ですとプロデュースをしてくれる人が一人で全部やってしまうので、本格的なプロのレコーディングでの仕事分担が分からないんです...。
だからこのRoger Cameronさんがアルバム・タイトルになるほどバンドに持ち上げられた理由が良く分からないんですね。
まあ、このアルバムではプロデュースをヤードバーズのベーシスト、ポール・サミュエル・スミスがやってるので、ジョークのネタにされたのがエンジニアのRoger Cameronさんだったと言う風には理解に容易いですが...。

さあ、そのエンジニアにつてはちょっと置いときまして、このバンド、ヤードバーズですが...。
皆さんご存知に通り、かのエリック・クラプトン、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ、そしてこのアルバムでギターを弾いているジェフ・ベック、という所謂ロック3大ギタリストが在籍していたと言う事でロック史に名を残しております。
しかしながら、私、あまり真面目にヤードバーズは聴いておりません。
このアルバムと変なベスト盤のみでございます。
個人的な意見(と言ってもいつもの事。)ですが、ヤードバーズってギタリストと他のメンバーの力量の差があり過ぎなんではないでしょうか。
このアルバムをを聴いてるとギターの音が他の楽器に溶け込まず浮いてきてしまって、まるで飛び出す絵本を観てるような錯覚に陥ってしまうんです。(ある意味、これはサイケデリックな効果なのでしょうか?)
このアルバムでも流石にジェフ・ベックのギターはエキセントリックに響き渡るんですが、どうもこれが...浮きまくり、と言う印象は拭い難いです。
あとはソング・ライティングと言う部分でヤードバーズはビートルズ、ストーンズ、キンクス、フー、等と比較して革新的でなかったのが残念です。
う~ん、なんだか批判的なことばっかりになってしまいました...。
でも、こう言いつつも実はこのアルバムは好きなんですけど...。

いや~しかしジェフ・ベックはこの頃からもうギンギラギンギンなギターを鳴らしていたんですね~。
凄いです。
ベックのギターって人を寄せ付けない冷たさを感じるですが、その為かクラプトンやペイジと比べて孤高な印象を受けます。
変な例えなんですが、織田信長って感じです。
となると、豊臣秀吉はジミー・ペイジで、徳川家康がエリック・クラプトンという感じでしょうか?

う~ん、ヤードバーズ。

もうちょっと腰を入れて聴いてみようかな...。



2008/3/15

ひょんな事からフランク・ザッパの映像を見まして1979年のこの作品を引っ張り出してきて聴いていました。

01 I Have Been in You
02 Flakes
03 Broken Hearts Are for Assholes

04 I'm So Cute
05 Jones Crusher
06 What Ever Happened to All the Fun in the World
07 Rat Tomago
08 Wait a Minute
09 Bobby Brown (Goes Down)
10 Rubber Shirt
11 The Sheik Yerbouti Tango
12 Baby Snakes
13 Tryin' to Grow a Chin
14 City of Tiny Lites
15 Dancin' Fool
16 Jewish Princess
17 Wild Love
18 Yo' Mama

いや~、やっぱりザッパ、凄いですね。
何が凄いって、勿論演奏も驚異的に凄いですが、世の中のタブーとされている事、性、人種、宗教、等に彼独特のユーモアのセンスをもってザクリ、ザクリ、とメスを入れているのが凄いです。(正直小学生の息子の前で聴くのは、はばかりますが...。)
このパロディとユーモアがため一見不真面目そうなんですが、ザッパほど音楽を真剣に考えてる音楽家はいないんじゃないか?と思うくらい、実は真面目な人なんではないかと僕は思っています。
それは彼の音楽が、テキトウに音楽をやっている人間には作り出しえないものだと思うからです。
そしてこの驚異的パーフォーマンスがライブ音源であるのが更に驚きを増します。
う~ん、兎に角凄い。

このアルバム・タイトル「Sheik Yerbouti」は、KC and the Sunshine Bandの 1976年 のヒット "Shake Your Booty"のパロディらしいですが、これは当時世の中を席巻していたディスコ・ミュージックに対するザッパの返答だったのでしょうか?(こき下ろし?)
そう言えば15曲目の「Dancin' Fool」は如何にも皮肉を込めたような歌です。
その一方でドゥワップ風の1曲目「I Have Been in You」はピーター・フランプトンのヒット曲「I'm In You」のパロディをやっていたり(いや~、ザッパの低音のヴォーカルが滅茶いやらしいですね~。)、2曲目の「Flakes」ではディランの物まねをエドリアン・ブリューが見事に(本当にソックリですね...。)やって、おちょくったり...。(上の映像はブリューではないですね。)
聴き所満載といった感じです。

このアルバムの裏ジャケは



タバコを吸ってるのではなく、何か別のものでは?と邪推してしまうのは僕だけでしょうか?



2008/3/6

ここのところ気持ち良い天気が続いていて嬉しいですね。
予報では明日雨ですが...。

と言う事で、昨日からブルー・アイド・ソウルと言われたヤング・ラスカルズの1967年の名作を聴いています。

01 .  A Girl Like You
02 .  Find Somebody
03 .  I'm So Happy Now
04 .  Sueño
05 .  How Can I Be Sure
06 .  Groovin'
07 .  If You Knew
08 .  I Don't Love You Anymore
09 .  You Better Run
10 .  A Place in the Sun
11 .  It's Love

ヤング・ラスカルズは彼らのソウルフルなヴォーカル・スタイルからかブルー・アイド・ソウルなどと呼ばれていますが、僕にはサイケ色のあるソフト・ロック的な感覚がソウルと同じくらいの比率で彼らのサウンドに存在してると思います。
2曲目の「Find Somebody」のイントロのギターなんてフーの「キッズ・アー・オールライト」を連想させますし、ギターの音がステレオで左右に移動するのは明らかにサイケな効果を狙ったものでしょう。(時代的なことでしょうがないのでしょうが、音がぶつ切りっぽくなってるのが残念と言えば残念です。)

いや~、それにしても5曲目の「How Can I Be Sure」、良いですね~。

How can I be sure
In a world that's constantly changin'?
How can I be sure
Where I stand with you?

60年代と言う時代の副産物なのでしょうか?
う~ん、いや時代的なこともあるかもしれないけど、人間として生きてる以上恒久的に感じる疑問なのでしょう。
一体自分のこの感じてる事って言うのが何処まで真実なのか?
果たして自分が「赤色」と見ている色は、他の人の目に同じに映っているのか?
果たして自分の聴いてる音を他の人も同じ音に聞こえているのか?
誰にも分からないんですね。
何を信じて良いのか分からないこの不安定で不確かな自分自身。
美しいメロディにのせて歌われるこの混沌とした精神の葛藤は今の時代にも疑問の投げかけてきます。

素晴らしい。

そして名曲「Groovin'」。
言わば前曲「How Can I Be Sure」の返答と言っても良いかも知れませんね。
この Groovin' な感覚。
不確かなこの世界でも「この感覚は真実なんだ」と歌っているように思います。

素晴らしい。

(素晴らしいの2連発です。)

ところで話が全然飛びますが、このバンドはバンド名が2つあって非常に紛らわしいですね。
昔あるレコード屋さんで「Rascals」のコ-ナーを探していたら見つからないんですね。
そしたら「Young Rascals」のコーナーにあるわけです。
それが別の店では逆でコーナー分けされてるんです。
どうにかして貰いたいな~と苦情を言いたかったんですが、誰に言ったらいいものか...。

責任者出せ!責任者!


1/15/2008

ビートルズが僕の音楽のルーツなので、基本的に邦楽に興味をそそわれる事はあまりなかった。
特に日本にいた頃は自分で聴く気にならなくてもテレビや街角から邦楽は流れてくるので、「聞く」事は出来ていたし...。
自分からわざわざレコードを買おうと言う気にはならなかった。
或いは自分の中に洋楽信仰みたいなものがあって、邦楽を下のランクに見ていたのかもしれない。
ところが外国に住むようになってから大分そこら辺の偏見が解けてきて、邦楽の良さに気付くようになってきた。
そんな頃にテレビ(日本語放送)で山崎まさよし氏を見たときに、日本のアーティストのレベルが明らかに高くなってることを実感し確信した。
しましながら僕はこの山崎まさよしというアーティストに興味を抱いたものの、アルバムを買って聴くまでには至っていなかった。( チェックしたい洋楽が山のようにありますんで...。)
ところが今回知り合いに勧められてこの2007年のカヴァー・アルバムを聴くに至った。

★収録曲
1.M ~BLUESを逢わせてみました
2.ケンとメリー~愛と風のように~ ~料理長のお任せ仕込み
3.Sweet Memories ~声のミルフィーユ仕立て
4. ~和の頂きを目指して
5.さらば恋人 ~デトロイト風に
6.トランジスタ・ラジオ ~厳選した素材の二点盛り
7.大きな玉ねぎの下で ~あの頃の涙を添えて
8.アンダルシアに憧れて ~アツアツに炊き上げました
9.あなたに会えてよかった ~気まぐれディレイをふんだんに
10.いかれたBaby ~音楽の恵みをこの曲に

カヴァー・アルバムで僕の頭に直ぐ浮かぶのは、ジョン・レノンの「ロックン・ロール」とディランの「ディラン」の2枚。
個人的には2枚とも好きな作品なんだけど、両作品にアーティスト自身がスランプに陥っている時に出したという共通点がある。

オリジナルが作れない→カヴァー

みたいな...。

このところ日本でも欧米でもカヴァーが流行っているけど、上記のような場合もあるし、また単に好きな曲を自分なりに料理する楽しみをそのまま作品にしたような良質なものもある。
山崎まさひろ氏の場合はどうだったのか知らないが、そんなことどうでも良いくらいこれは上質の作品に仕上がっている。
僕は6曲目と7曲目のみ曲名とアーティスト名が一致するくらいで、殆どオリジナルというものを知らない。(RCと爆風スランプ。)
1曲目は聞いた事があったけど誰だったか知らなかったし、3曲目が松田聖子の曲だというのは知っていたけど曲名は分からなかった。
なので僕にしてみるとこの作品はカヴァー集というよりオリジナル作品により近い。
いや~、でも歌うまいし、演奏もゴテゴテと変なことしないですっきりと良い音出してるね~。
アレンジの幅も広く、アルバムを聴き通しても全く疲れない。
曲に流されて、歌詞が軽視されがちなのを、このアルバムでは山崎氏の歌の上手さで「言葉」とともに「世界」を聴かせてくれます。
2曲目のオリジナルアーティストはBUZZ という僕の知らない人達だけど、これってその人達のカヴァーと言うより、ニール・ヤングだね。
ニール・ヤングそのもの。
何だか、聴いていてニンマリしてしまった。
きっと山崎氏もニール・ヤング好きなんだろうな~。
僕には4曲目がこのアルバムのベスト・チューン。
う~ん、作者の桑田佳祐氏はやはり天才と言わざるを得ない。
オリジナルは全く知らないんだけど、このメロディと和風なエロティシズムは他に類を見ない極上品。
昔、岡林信康氏がキング・クリムゾンのロバート・フリップに「欧米の猿真似でない日本のロックを聴かせてくれ。」といわれた事があるらしいけど、ロバート・フリップにこの曲聴かせたいね。

いや~、久しぶりに邦楽を堪能できました。

グッド、ベリー・グッド。


2007/10/3

この間日系の古本屋さんで数年前の音楽雑誌を数冊購入。
その中の1冊にイエスの特集記事があった。
基本的にイエスと言うバンドの歴史にちょっとした考察を加えただけのものだったんだけど、この記事を読んで初めて知った事などがあってそれなりに楽しめた。
そして早速昨日イエスのCDを何枚か携帯して仕事に出動。
その中でも、この1994年の作品を久々に聴いて色々と感じるものがありましたわ~。

このアルバムが発売された当時僕はCD屋で見かけて、「えっ、イエスってまだやってたの?」と正直思ったんだよね。
殆ど ”ロンリー・ハート・イエス”には興味が無くなっていたので、当然その時は購入せず。そしてその後もイエスの新作を見かける事があったけど、大した興味を感じる事もなく数年が過ぎ去ってしまいました。

あれは今から4~5年前だったかな~?
ある日マクドナルドで朝飯を食べてる僕の耳にジョン・アンダーソンの爽やかな歌声が入り込んできたんだよね。
そしてそれと同時に「どう考えてもスティーブ・ハウ」と言うスライド・ギターの音も...。
「おおっ、これはもしやイエスではないか?
う~ん、音に奥行きがあるし結構良い曲だな~。一体どのアルバムに入ってるんだろう?」
と言う事で暫く追っていなかったイエスのアルバムをその時数枚購入してみた。
その中の1枚が他でもないこのアルバム。
しかしながら唯一この作品だけに嫌悪感を覚えて、ず~っと聴いていなかったんだよね。
もうのっけからドラムとベースの音がダメだったな~。
(今はさほど気にならないんだけど...。)
同時に買った他のアルバムではベースなんて明らかにクリス・スクワイヤーの音で「イエス」って感じだったんだけど、この作品だけ誰が弾いていても良いような音なんだよね。
ドラムにしても同じ印象だった。
プロデュースはトレヴァー・ラビンだし、これはもう「イエス」と言う名の「トレヴァー・ラビン」のソロ・アルバムに近いんではないかと...。
で、この音楽雑誌にこのアルバム前後でジョン・アンダーソンとトレヴァー・ラビンの間に確執があった事が記されていたので、合点がいったんだよね。
ジョン・アンダーソンには「イエス」と言うバンドをデビューからここまでに育て上げたという自負があっただろうし、トレヴァー・ラビンには時代とともに減速しつつあった「イエス」を再浮上させたのは自分の力によるものだと言う意識もあったのだろうからね。

そしてここで興味深く思えるのが、「Walls」と言う曲。
これはスーパー・トランプのロジャー・ホッジソンとトレヴァー・ラビン、そしてジョン・アンダーソンの共作という事になっている。
う~ん、何故にロジャー・ホッジソンが登場してくるのか?
ロジャー・ホッジソンって線の細い高音のヴォーカルの人なので、僕は以前からジョン・アンダーソンにちょっと似てるな~と思っていたんだよね。
これはもしかして、トレヴァー・ラビンがロジャー・ホッジソンをヴォーカリストとしてバンドに入れようという企みがあったのではないでしょうか?
そしてバンドを「イエス」と言う名前でやるか、または「シネマ」と言う名前でやるか、そんな葛藤があったのではないかと想像してしまいます。
結果的にジョン・アンダーソンがヴォーカルに収まったからこのアルバムは「イエス」の作品になった訳なんだけど...。
トレヴァー・ラビンはこの作品では「イエス」の音はやりたくなかったんだろうね。
何か別なもの或いは「イエス」から進化したものを求めていたんだろうと想像します。
となると、僕がベースとドラムの音に違和感を覚えたのも当然のことかもしれませんな~。

この作品は僕みたいにガチゴチに「イエス」と言うバンドのイメージを作り上げてしまって、全てをその型にはめ込もうとしてしまう聴衆に向けてのトレヴァー・ラビンの挑戦だったかもしれませんな~。


2006/6/6

新しい仕事の事で2時にマンハッタンで待ち合わせ。
電車に乗るの久しぶりだな~。

それまで家にいて時間があったので、ゆっくりとコーヒーを飲んだ後、マハヴィシュヌ~クリムゾンへと続いたテンションをこの変人のこのアルバムに向けてみた...。
う~ん、素晴らしい。
この作品は、僕が聴いたザッパのアルバム中で最も好きなアルバムなんだな~。
(ザッパは作品数多いからね~、全部は流石に聴いてません...ってどころか、半分も聴いてないかな~?)
僕はザッパと言う人が、実は知的で非常に頭が良く、心底真面目に音楽に向かい合っていたアーティストじゃないかと思うんだよね~。
でもさ~何故かそれとは反して、茶化したような不真面目で変態チックな作品ばかり作っていたじゃない?
まあ、それがまた良かったのだけど...。
何か、そこら辺が個人的にひっかかる部分でもあったんだけど、このアルバムではさ~、何か真面目なまんま知的にアルバム作ってたような印象を受けるんだよね。
インストが多くて、ふざけた変態的な歌詞がないせいもあるんだけど、曲自体こう交響曲っぽいって言うか、じっくりと作曲しましたって言う印象の曲が多い。
ただ全体の印象は、ジャズ・ロック・アルバムなんだけどね。
イアン・アンダーウッドの活躍が大分アルバムで比重を占めてるよね。
音をカラフルに塗りたくってるのは、この人だもんね。
「Willie the Pimp」のギター・ソロは、ザッパと言うより、ジミ・ヘンだね、こりゃ~。
うねりまくってる!
すんごいや~、ね~。

ジャケットがまた良いんだな~。
前にもマクドナルド&ジャイルズの時言ってるけど、この紫っぽくフィルターをかけた写真って好きなんだよね。
何だか怪しい構図も決まってるし...。



2006/2/16

今週はアルバニー方面への出張。
NYCがこんな大雪だったので、それより遥か北のアルバニーは一体どうなってしまっていたのかと思えば、積雪無し...。
はぁ~?そうなんだ~?
いや~、勿論雪が無いに越した事は無いんだが、何だか肩透かしを食らったような感じ。
こんな事もあるんだね。

今回はニール・ヤングのこの究極の1枚を何度もリピートして聴いていた..。
つい最近彼のドキュメンタリーかなんかの映画が公開されたばかりだが、このニール・ヤングというアーティストは既にもう神格化されてながら、ジョン・レノンやボブ・ディラン更にはストーンズなどとは違って、もっとこう、遠くない所にいる人のような気がする。ある意味、不思議な存在だな...。
う~ん、それにしても素晴らしいね、このアルバム...。
これほどの名盤と言うのも、そう滅多にあるものじゃない。
余談だけど、昔トルコ人の友達と住んでいた頃、彼の友人が小さなバック・パックだけでトルコからニューヨークへ来て、僕らのアパートに暫く居候してたんだよね。
その彼の持ち物の中に90分のカセット・テープが一本入ってて、片面にはピンク・フロイドの「狂気」、そしてその裏面にはニール・ヤングのこのアルバムが録音されていた。
彼はいつでもどっかへ行く時にはこのテープを持参すると言っていたのを覚えている...。

「Tell Me Why」のアコースティック・ギターの音、「After the Gold Rush」のピアノの音、「Southern Man」のエレクトリックなロック・サウンド、と多様な音作りのされている作品だけど、どの音も変に加工されてなくて、ニール・ヤングの声と共にダイレクトに聴衆の魂を直撃する生々しい音になっている。
作られていない、真実が存在する数少ないロック・アルバムの1枚ではないだろうか?

プロフィール
HN:
Euge
性別:
男性
趣味:
夢想、妄想、ナチュラル・ハイ
自己紹介:
ジョン・レノンから影響を受けた、
自称、シンガー・ソングライター...。
今日もニューヨークのアストリアで白昼夢。
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